高清水の蔵だより

今期最後の雫採り・35%山田錦大吟醸

2017年03月23日

少しずつ春に近づくとお酒造りは少しずつ終わりに近づき杜氏や蔵人の疲れもピークになります。そんな中、御所野蔵では今期最後となる35%山田錦大吟醸の袋採りが行われました。

疲れ切った加藤杜氏でしたが「最後まで気が抜けない・・・」と、出来上がった醪の味わいを均一にする為に自ら櫂を入れ始めました。袋採り作業の始まりです。酒に影響が無いようにと電気も付けずに薄暗い中で、醪を入れた酒袋を一つずつ吊るしていきます。吊るされた醪入りの酒袋からは一滴、また一滴と美味しいお酒の雫が滴り落ちて斗壜に集まってきます。このようにして出来上がったお酒は、鑑評会用の「出品酒」や「大吟醸 瑞兆」になります。

「今年の造りは全体的に米が溶けにくく難儀したが、35%山田錦の仕込みは思ったよりも米がうまく溶けてくれたかな?」と、今期最後の袋採り「35%山田錦大吟醸」の前で少しホッとした表情を見せてくれました。

御所野蔵では手間暇かける「35%山田錦大吟醸」はこれですべて終わりましたが、通常の仕込みは6月末まであと3か月以上あります。美味しいお酒をみなさんにお届けする為に、まだまだ気の抜けない日が続きます・・・

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